犬のトリミングを自分でやる方法|セルフカットの手順と道具を解説

- セルフトリミングの基本順序はブラッシング→シャンプー→乾燥→カットの流れです。
- 全身カット込みの所要時間は120分程度が目安です。
- 足裏の毛は指を1本ずつ広げ、肉球を傷つけないよう少しずつ切ります。
- 犬がトリミング中に我慢できる時間は20分程度という研究報告があります。
- 自宅で自分の犬を手入れする行為そのものに、動物取扱業の登録は通常不要です。
私はトリマー歴15年、今は自宅でサロンをやっています。サロンに来るお客さんから「自分でどこまでできる?」と聞かれることが本当に多いんです。だからこの記事では、現場目線で「ここはやっていい・ここは無理しないで」を正直に書きます。
犬のセルフトリミングとは?所要時間と難易度の目安

セルフトリミングは、ブラッシング・シャンプー・乾燥・カットを飼い主が自宅で行うお手入れのことで、全身カット込みなら120分前後を見込んでおくと安心です。
トリミングの所要時間は、グルーミングのみで45〜60分、全身カット込みで120分程度という目安が紹介されています。慣れない最初のうちは、これより長くかかると思っていてください。
セルフトリミングでできること・できないこと
できること:足裏カット、爪切り、ブラッシング、シャンプー、肛門腺絞り。このあたりは練習すれば飼い主でも十分対応できます。
正直、できないこと寄りなのが顔周りの全身カットです。目のすぐ横にハサミを入れるので、私でも初心者さんには勧めません。
初心者の所要時間と難易度の目安
最初は1回で全部やろうとしないでください。足裏だけ、爪だけ、と区切ったほうが失敗しません。
| ケア内容 | 難易度 | 初心者へのおすすめ度 |
|---|---|---|
| ブラッシング | 易しい | ◎ まず慣れて |
| 足裏カット | ふつう | ◯ 練習しやすい |
| 爪切り | ふつう | ◯ 少しずつ |
| 胴体カット | やや難しい | △ バリカン中心で |
| 顔周りカット | 難しい | × 無理は禁物 |
サロンに任せた方が良いケース
皮膚にトラブルがある、毛玉が全身に固まっている、極端に暴れる。この3つに当てはまるなら、まずプロに任せてください。
セルフトリミングに必要な道具と初期費用
最低限そろえたいのは、カットハサミ・梳きバサミ・バリカン・ブラシ・コームの5点です。

安物のハサミは切れ味が悪く、毛を引っ張って犬が痛がります。道具はケチらないほうが、結局うまくいきます。
カットハサミ・梳きバサミ・ミニハサミ
カットハサミは全体を整える主役、梳きバサミは段差をぼかす調整役、ミニハサミは目の周りなど細かい部分用です。
長毛種やコートが厚い犬種ほど、梳きバサミとブラッシングの出番が増えます。すきバサミがあると仕上がりの自然さが段違いです。
バリカン・ミニバリカンの選び方
胴体はバリカンが圧倒的にラクで失敗が少ないです。長さを変えるアタッチメントが付いたものを選んでください。
ミニバリカンは足裏のピンポイント用。私の自宅サロンでも、足裏は刃幅の狭いペンシルタイプを使い分けています。
ブラシ・コームなどのお手入れ道具
スリッカーブラシで毛玉をほぐし、コームで通りを確認する。この2つはカットの前後で必ず使います。
コームがスッと通らない箇所は、カットしてもガタつきます。仕上げの目安として覚えておくと便利です。
道具の初期費用とサロン代の費用比較
具体的な道具の価格は店舗や型番で幅があるため、ここでは確実な数値だけに触れます。所要時間は全身カット込みで120分程度という目安が出ています。
正直に言うと、初期費用を払っても、続けられればサロン代の節約にはなります。ただし1〜2回で挫折すると道具代だけ残るので、続けられそうか見極めてから買ってください。
犬のセルフトリミングのやり方【手順を番号で解説】
セルフトリミングの基本順序は、手で全身チェック→シャンプー→乾燥→ブラッシング→カット→コームで仕上げ、の流れです。

この順番を飛ばすと、汚れた毛や毛玉のままカットすることになり、確実に仕上がりが崩れます。
手順1 手で全身をチェックする
カット前に、手のひらで全身をなでて毛玉・しこり・皮膚の赤みを確認します。
ここで毛玉や傷を見つけたら、無理にカットせず状態を優先してください。確認できていれば手順1はクリアです。
手順2 シャンプーとドライヤーで乾かす
シャワーは水流を弱め、後ろから前へ向かって濡らすと体への負担が減ります。顔周りはスポンジや手で慎重に濡らしてください。
乾燥は地肌までしっかり。生乾きは皮膚トラブルとにおいの原因になります。指を入れて湿りがなければOKです。
手順3 ブラッシングで毛をほぐす
乾いた後にスリッカーで毛流れを整え、コームを通します。毛玉が残っているとバリカンが引っかかります。
コームが全身スッと通れば、カットの準備は完了です。
手順4 足裏・体・顔の順でカットする
順番が大事です。簡単で失敗の少ない足裏から始め、慣れてきた手で胴体、最後に集中力が要る顔へ進みます。
逆にすると、難しい顔で力尽きてガタガタになります。足裏→体→顔は鉄則だと思ってください。
手順5 コームで整えて仕上げる
全体をコームで起こし、飛び出した毛を梳きバサミで少しずつカットします。
部位別のカットのコツと安全な進め方

部位ごとに気をつける点は違い、足裏は肉球、胴体は順番、顔は刃先の向きが最大のポイントです。
足裏カットと爪切り
足裏の毛は、指を1本ずつ広げて肉球を確認しながら少しずつ切ります。一気にバリカンを当てると肉球を傷つけます。
爪切りは血管の手前まで。白い爪は血管が透けて見えるので分かりやすいです。黒い爪は少しずつ、断面が湿ってきたら止めます。
胴体はハサミ→バリカン→ハサミの順で
胴体は、ハサミで長さの当たりをつけ、バリカンで面を整え、最後にハサミで境目をぼかすときれいに仕上がります。
バリカンは毛並みに沿って、肌と平行に動かします。逆毛に当てたり押し付けると、深く剃れすぎたり肌を傷めます。
顔周りは安全最優先で少しずつ
顔周り・垂れ耳・しわのある犬種は特に注意が必要で、ハサミの刃先は絶対に犬に向けません。耳やしわは手で引いて保護します。
私の本音を言うと、目の周りだけはサロンに任せてもいいと思っています。1回数百円で頼める店もあり、目を傷つけるリスクを考えれば安いものです。
肛門腺絞り・耳掃除・歯磨きの手順
肛門腺はシャンプー中、肛門の斜め下を下から押し上げるように絞ると、においの強い分泌液が出ます。シャワー中だと処理がラクです。
耳掃除は見える範囲を洗浄液とコットンで優しく。綿棒を奥まで入れるのは禁物です。歯磨きは犬用ペーストで毎日少しずつ慣らします。
犬種・季節・年齢別のセルフトリミングの注意点
犬種や被毛の状態でセルフトリミングの難易度は大きく変わり、全犬種に同じやり方が通用するわけではありません。

犬種別のカットスタイルと頻度の目安
トイプードルは伸び続ける毛質でカットの頻度が高め、長毛種は毛玉対策のブラッシングが要、短毛種はそもそもカットがほぼ不要です。
| タイプ | 主なケア | セルフの注意点 |
|---|---|---|
| プードルなど巻き毛 | 定期カットとブラッシング | 伸びるので間隔があくと毛玉に |
| 長毛種 | 毎日のブラッシング中心 | 梳きバサミで自然に整える |
| 短毛種 | 抜け毛ケア中心 | カットより換毛期のブラッシング |
夏の暑さ対策・冬の保温のカット
夏は短くしたくなりますが、地肌まで剃ると日焼けや熱を受けやすくなります。短くしすぎないのがコツです。
冬は保温のため、足回りやお腹を残しめに。室内犬でも床からの冷えは意外とこたえます。
子犬・シニア犬・持病のある犬への配慮
子犬は道具の音に慣らすところから、シニアは立たせる時間を短く、持病のある犬は獣医に相談してから。これは絶対に守ってほしい線引きです。
暴れる・じっとしない犬への対処とストレスケア
暴れる犬は「短く区切る」のが一番効きます。犬がトリミング中に我慢できる時間は20分程度という研究報告が紹介されています。

落ち着かせるトレーニングと環境づくり
滑らないマットを敷き、テレビを消し、静かな場所で行います。足元が安定するだけで、犬はかなり落ち着きます。
いきなりカットせず、道具を見せて匂いを嗅がせ、おやつをあげる。この慣らしを数日繰り返すと驚くほどスムーズになります。
短時間で区切る・数回に分けるコツ
今日は足裏だけ、明日は背中だけ。20分を超えそうなら迷わず中断してください。
一度で仕上げようとするから事故が起きます。数回に分けるのは手抜きではなく、安全策です。
カット後のご褒美とストレスケア
終わったら大げさなくらい褒めて、おやつをあげます。「トリミング=いいことがある」と覚えてもらうのが目的です。
嫌がる素振りが強い日は、途中でやめてご褒美で締める。次回のためにも、嫌な記憶で終わらせないことが大事です。
初心者がやりがちな失敗例とリカバリー方法

初心者の失敗で多いのは切りすぎ・段差・小さな傷の3つで、いずれも事前の心構えで防げます。
切りすぎ・段差のリカバリー
切りすぎは戻せません。だからこそ最初は長めに残し、コームで起こして少しずつ切るのが鉄則です。
段差ができたら、梳きバサミで境目をぼかします。完全に直そうとせず、目立たなくする方向で十分です。
怪我をさせた時の応急処置と受診の目安
皮膚を切ってしまったら、清潔なガーゼで圧迫止血します。爪の出血は止血剤が便利です。
におい・抜け毛対策のポイント
においの多くは生乾きと肛門腺。乾燥を地肌まで徹底し、シャンプー時に肛門腺を絞れば大きく減ります。
抜け毛は換毛期のブラッシング頻度を上げるのが近道です。短毛種はカットより、ここに力を入れてください。
道具のメンテナンスと衛生管理
切れ味と衛生は直結していて、毛や皮脂が残った刃は切れ味が落ち、皮膚トラブルの原因にもなります。

ハサミ・バリカンの刃の手入れと消毒
使用後は毛を払い、刃を乾いた布で拭きます。バリカンの刃は外して掃除し、専用オイルを差すと長持ちします。
複数頭で使うなら、刃のアルコール消毒を。皮膚病をうつさないための基本です。
清潔に保つ保管のコツ
湿気はサビのもと。乾いた場所にケースで保管し、ハサミは刃を閉じて置きます。
手入れを習慣にすると道具が長持ちし、結果的に費用も抑えられます。これは現場でずっと実感していることです。
よくある質問
よくある質問
最後に一つだけ。セルフトリミングは「全部自分で」を目指さなくていいです。足裏と爪は自分で、顔だけはプロに。この合わせ技が、私が一番おすすめする現実的なやり方です。
- いぬなび|犬のトリミングを自分でやる方法
- 環境省|動物の愛護と適切な管理(動物愛護管理法)
- ワンペディア|犬のセルフカット
- ペットライフ|犬のセルフトリミング
- ペッピーネット|犬のトリミング
- Yahoo!知恵袋|犬のセルフカットの相談
- ブリーダーナビ|犬のトリミングの基礎知識
- ペットライン|犬のトリミング
- いぬなび|犬のセルフトリミングと我慢できる時間
- 環境省|動物の愛護と適切な管理(動物愛護管理法)
- いぬなび|犬のトリミングを自分でやる方法
- ワンペディア|犬のセルフカット
- ペットライフ|犬のセルフトリミング
- ペッピーネット|犬のトリミング
- ペットライン|犬のトリミング
- ブリーダーナビ|犬のトリミングの基礎知識
- Yahoo!知恵袋|犬のセルフカットの相談
